最終更新日:2023年8月15日
どうも、おばんです。QCたかです。
有名ハンバーガーショップにて、クルーたちがレシートらしきものに、チェックマークを書いていることを見たことはありませんか?
ハンバーガーに対しては紙ナプキン、ポテトにも紙ナプキン、ドリンクにはストロー、ナゲットに付くソースは何でしょうか?
一つのオーダーに対し、多くの付属品が付く場合、付け忘れというリスクは必ず発生します。
そのリスクを最低限に抑え込むことはとても大切なことです。
今回説明するチェックシートは、リスク防止に対するチェックシートではありません。
グラフをスムーズに作るために、どのようなチェックシートを作ればよいのか、
Excelでやりがちなタブーを紹介します。
最後まで、見て行ってくださいね。
目次:
チェックシートとは
チェックシートは、よく使われています。
- 忘れ物チェックリスト
- ToDoリスト
- 注文シート
- 日常点検票
挙げればキリありません。
それぐらい、日常にありふれたもので、改めて「何か」と考える機会は少ないと思います。
上記に共通していることは、
- 既に項目が印字されているケースが多い
- 使用者が、チェックをすればよいだけの状態に精査されている
これらのことがチェックシートの基本フォーマットであり、その目的は、
- チェック者のミスを防止する
- チェック者の作業時間を短縮する
であります。
効率的にミスを防止できる素晴らしいツールです。
このような素晴らしいツールですから「QC7つ道具」の1つとして、スタメンを張っている強者、いや強ツールです。
改めて、チェックシートの公式説明を見てみましょう。
チェックシート Check Sheet
すべての必要な項目、図などが前もって印刷された用紙で、テスト記録、検査結果、作業の点検結果が簡単にチェックマーク(レ)などで記録できるようにしてあるもの。
QC七つ道具の一つにあげられる。
ーマネジメント用語辞典(2004年 吉澤正 日本規格協会)より引用
見せたいのはチェックシートではない
公式のチェックシートは「紙」をベースに説明が構築されています。
「紙」が大切なコンテンツであれば、それでもよいでしょう。
「紙」には「紙」の良さもあります。
ただし、今回の目的はグラフ化に最適なチェックシートです。
PCやスマホは個人持ちが当たり前の時代です。
「紙」にわざわざ手書きをして、それをPCに打ち込むなんて、ナンセンスです。
直接PCに打ち込めるチェックシートを目指す必要があります。
そして、直接打ち込んでしまえば、勝手にグラフだってできてしまいます。
ですから、チェックシートが誰かの目に留まることなど、ありません。
ヒトに見せたいのはグラフ。
すべてはグラフに最適なチェックシートを作るのです。
テクニック①:データはタテに入力していく
Excelでグラフを作るときは、タテが得意です。
よって、データはタテに入力するようにしましょう。
データには、それに付随して条件がついて回ります。
- 測定者
- 測定日
- 測定器
- 測定環境(温度、照度など)
- 条件
これらは、ヨコに配置していきましょう。
タテヨコと、きれいにマトリクスを作っていけば、グラフ化も簡単にできます。
ヒトに見せなくてよいから、と言ってぐちゃぐちゃにチェックシートを作ってはダメです。
自分が見て、わかりやすいチェックシートでなければ、あとあと「このデータ、どこから引用したんだっけ!?」とパニックになり、ムダな時間を過ごすことになりますよ。
テクニック②:言語は数字に変換する
性別や機械の名称など言語データが条件になる場合があります。
チェックシートをヒトに見せたいのであれば、言語データのまま記載した方が分かりやすいです。
ですが、すべてはグラフ化できなければ、いけません。
ですから、言語データも数値化してしまいましょう。
例えば性別であれば、「男は1、女は2」などと割り当ててしまえば、性別は数値化できたことになります。
ただし、この割り当て内容を忘れないように、必ず記載しましょう。
サンプルにおいては、性別の項目と同じセルに記載しています。
この同じセルに記載することもテクニックです。
別のセルにすると、そのセルを誤って消したりすると、わからなくなってしまいます。
Excelでは「Altキー+Enterキー」で、セル内で改行することができます。
うまく、使いこなしましょう。
テクニック③:単位は入力しない
測定値には単位が付く場合が多いです。
セル1つ1つに単位を書くことは面倒なうえ、グラフ化には邪魔です。
セルには数字のみを入れるようにしましょう。
ただし、単位は大切な情報ですから、書かないコトはダメです。
単位は項目に記入しておくようにしましょう。
忘れがちなのは、条件です。
例えば、年月日などのデータ、5月とか2月とか、わざわざ「月」を記入してしまうことが散見されますが、書いてはいけません。
年月日の情報をグラフ化にする?と思うかもしれませんが、たとえば、測定の結果が外気温のパラメータで左右されていた場合、月のデータは重要な要素になります。
それをグラフ化することで説得力を持ちます。
いかなる条件、結果もムダにせず使いこなす、この感覚を養いましょう。
テクニック④:セルは結合しない
同じデータが並ぶと、ついつい「セルを結合」してしまいがちです。
セルを結合をすると、一見、見やすくなる印象があります。
繰り返しますが、チェックシートを誰かに見せるのであれば、セルの結合も有効でしょう。
今回はそうではありませんでしたね。
セルを結合すると、結合したセルはブランク(空白)が存在することになります。
そのまま、グラフ化をすると、ブランクのデータをそのまま読み取ってしまいますので、グラフには何も表示されません。
データがあるのに、データがない。
このような矛盾を作ってはいけません。
ですから、チェックシートを作るときは、セルの統合はやめましょう。
すべてはグラフ化のために!
チェックシートのテクニックを紹介しました。
- テクニック①:データはタテに入力していく
- テクニック②:言語は数値に変換する
- テクニック③:単位は入力しない
- テクニック④:セルは結合しない
当たり前の作業であり、テクニックとは呼ばないかもしれません。
そうです、ひとつひとつの作業は、特に難しいものではありません。
ですが、自分が「どのようにグラフを作り、どのように表現をしたいのか」、これがイメージできていないと、これらのテクニックを使う以前にチェックシートの前で止まってしまいます。
でも、それでよいのです。
グラフはどうせ勝手にできてしまいます。
ですが、チェックシートは自分自身で作るしかありません。
ですから、チェックシートを作るときは、ひたすらに考え、試行錯誤するものです。
試行錯誤の上、きっと、最適な解に辿り着けます。
チェックシートはすべての始まりです。
このイメージを忘れずに、素晴らしいチェックシート、グラフを作っていきましょう。
オススメ書籍
リンク
なかなかチェックシートの作り方を細かく書いた書籍はありませんが、この書籍のように、最終的な目的が「グラフ化」や「ピボットテーブル」であれば、きれいなチェックシートが自ずと求められます。
バンバンとグラフをかいて、どのようなチェックシートが操作しやすいのか、チャレンジすることがよいですね。