最終更新日:2023年8月15日
どうも、おばんです。QCたかです。
Excelは優秀なのですが、優秀すぎてユーザーを置いてきぼりにします。
ヒストグラムもカンタンにかいてしまうのですが、「この数字なんだっけ?」「これでいいんだっけ?」となります。
ですが!
めちゃくちゃ速くかけますので、使わない手はないです。
「制御不能」ということだけ理解できていれば問題はないので、すばやく問題を解決するためにドンドン使っていきましょう!
ヒストグラムとは?
ヒストグラムは、色々なデータをグループごとにまとめ、そのまとめた数量を棒グラフで表したものです。
例えば、A、B、C、A、B、B、C、C、Cというデータがあったとします。
Aというグループは、データが2個あります。
じゃあ、Bは?というと2個です。
Cは3個ありますね。
これをグラフにすると、こんな感じです。
ただの棒グラフでは?
と思う人もいると思いますが、まぁ、そうですね。
ただの棒グラフです。
ただ、この棒グラフ。
もっと、もっとデータを集めると、規則性を持ったカタチに変化していきます。
平均値を頂点とした、こんもり山の形をした「一山分布」。
山がふたつある「二山分布」。
これら分布の形を、目で見えるようにしたのが「ヒストグラム」です。
「ヒストグラム」は、この分布の形を見て、「分布が正常か?」「おかしなデータはないか?」「別のデータが紛れ込んでいないか?」など、判断することができます。
これらの判断は、品質管理をするうえで、重要な要素です。
ですから、「ヒストグラム」は品質管理の基本的な手法として「QC7つ道具」という必須ツールにラインナップされています。
ただ、正確にちゃんとかこうと思うと、少し手間なのですね。
「正確に」というのは「自分が思い描くようにかく」と置き換えてもらった方がいいですね。
グラフを自分のイメージ通りかければ、自分にとっても理解がしやすいし、説明する相手に対しても、自信をもって話すことができます。
ですが、これから説明する「マジ速!!Excelでかくヒストグラム♬」は、Excelが勝手に書いてくれる半面、自分の思い通りにコントロールできません。
う~ん。
それって、どうなの??
と、思うのですが、カンタンにゼンタイをハアクすることは、とても大事なことです。
働き方改革や、ワークライフバランスがささやかれる環境で、「時短」はとても大切です。
「自分の思い通りにコントロールできない」デメリットと、「すごい速い」メリットを比較して、今自分にとってふさわしいやり方を、選択してもらえれば大丈夫です。
時間がかかるけど、自分でコントロールできる「ヒストグラム」のかき方は、参考記事があるので、比較してみてくださいね。
チェックシートの準備
今回は、身長のデータを100個準備しました。
パラメータは1種類だけ、「身長のデータ」だけです。
カンタンでしょ?
もうね、このチェックシートができちゃえば、終わりです。
(えっ、そなの??)
まばたき禁止!秒でかけます!
これからは、ホント一瞬です。
- チェックシート No1「身長データ」のセルをクリック
- 「Shiftキー」+「Ctrlキー」を押して「↓(下)キー」
- 「Altキー」→「Nキー」→「Rキー」を順番に押す
- 「ヒストグラム」を選択してOK
- 完成!
「これで終わり!?」
はい、終わりです。
補足しますね。
チェックシート No1「身長データ」のセルをクリック
「身長データ」のセルをクリックしました。
「Shiftキー」+「Ctrlキー」を押して「↓(下)キー」
「Shiftキー」を押して、「方向キー」を押すと、押した方向のセルを選択してくれます。
「Ctrlキー」を押して、「方向キー」を押すと、次の空白のセルまで飛んでくれます。
なので、これを組み合わせると、「方向キー」押した空白のセルまですべて選択してくれるわけですね。
このワザはホントにオススメです。
ぜひ、使いましょう。
このように、空白のセルまですべて選択できましたよ。
「Altキー」→「Nキー」→「Rキー」を順番に押す
「Altキー」を押すと、ショートカットキーがいろいろ展開されます。
とはいえ、コマンドが多すぎてすべてを覚えるのはツラいです。
でも品質管理をするヒトは、このショートカットキーは必須で覚えておきましょう。
同時押しではなく、順番に押していきます。
「ヒストグラムを選択してOK」
「グラフの挿入」ウィンドゥが表示されますので、
「ヒストグラム」を選んで「OK」をクリックしましょう。
完成!
カンタンですね。
「制御不能」とはこのことかー!!
Excelが自動でかいたヒストグラムは、「棒(ビン)の幅」と「棒(ビン)の数」いずれかをお好みで調整できます。
初期設定は、「自動」になっています。
「棒(ビン)の幅」は、任意に設定できますので、「5」に設定してみましょう。
「軸の書式設定」で「ビンの幅」にチェックし、「5」と入力しましょう。
なお「軸の書式設定」は、グラフ内横軸の数字の上で右クリックし、「軸の書式設定」をクリックしましょう。
Excelの右側にメニューが表示されますよ。
「自動」設定では「6」でしたが「9」に増えました。
次に「棒(ビン)の数」だけを操作してみましょう。
「7」に設定してみます。
「棒(ビン)の数」を「7」に設定したところ、「棒(ビン)の幅」は「6.42857」と、ヘンな数字になってしまいました。
このままでは、いまいち使えないヒストグラムですよね?
この「棒(ビン)の数」と「棒(ビン)の幅」は、両方を設定することはできません。
それは、「データの最大値と最小値の幅」が固定されるためです。
「データの最大値と最小値の幅」を「棒(ビン)の数」で割るか、「棒(ビン)の幅」で割るか。
単純にコレだけなのですね。
ですから、「棒(ビン)の数」で割った場合は、割り切れず、ヘンな小数点以下の数字が出てしまうのです。
その結果、「棒(ビン)の幅」がヘンな数字になり「なんだよ~、使えないなぁ」となってしまいます。
QCたかは「キレイな数字こそ、説得力をもつ」と考えています。
ですから、先に「棒(ビン)の数」を決めることはオススメしません。
先に決めるのは「棒(ビン)の幅」です。
次に、Excelでかくヒストグラムで最大に自由度を失っている要因を紹介します。
それは「データの最大値から最小値の間」しかかけないことです。
例えば、ヒストグラムの左右に空欄を入れたい、と思っても入れられない、ということです。
「そんな、空欄なんて入れる必要ある?」
あるんですね。
ヒストグラムを使用する目的は「データの分布を確認する」です。
「データの分布」を確認するのに「ヒストグラムの形」はもちろん重要なのですが、「基準値(規格値)との比較」も大切な要素です。
今回のデータサンプルは「身長」でした。
例えば、「身長制限100cm~200cm」があったとします。
「身長制限100cm~200cmに対し、今回のデータの分布はどこにあるの?」
と、問われたとき、Excelのヒストグラムでは、前後に空欄を設定できないので、表現することができません。
つまり、このような表現です。
データの分布と基準値(規格値)を一緒に表現したヒストグラムです。
これこそが、ヒストグラムのだいご味なのですが、この表現がExcelの自動作成ではできません。
自分で自由に設定できるヒストグラムのかき方は、参考記事でわかりやすく説明しています。
ぜひ、ご覧ください。
「制御不能」の意味は下記でした。
- 「棒(ビン)の幅」と「棒(ビン)の数」が自動で計算される
- 横軸(区間の設定)の自由度がない
とはいえ、下記のメリットは大きいです。
- 秒でかける!
- 瞬時に全体把握!
すべての仕事をカンペキにやる必要はないです。
自分やチームが全体を一瞬で把握できれば、次のアクションへも最短で動けます。
キレイでカンペキなヒストグラムは、最終報告の添付資料で十分です。
このようにExcelが自動でかくヒストグラムの特徴を理解し「割り切って」使うのであれば、非常に優秀なツールです。
みなさんも、上手に付き合ってくださいね。
オススメ書籍
リンク
Excelの教科書はたくさんあります。
何を選んでも、大きな差はないと思いますが、手元に書籍があるだけで、安心感がことなります。
QCたかのブログを開きながら、Excelを開き、なおかつ手元に書籍があればカンペキです。
各書籍に得意不得意があるので、自分のレベルに合わせて購入してみるのがオススメです。